育毛研究.COMは育毛に関するあらゆる情報を提供してまいります。
第一弾は「イソフラボンとカプサイシンで育毛効果!?」です。
イソフラボンは大豆、カプサイシンは唐辛子、どちらも日常の食事から簡単に摂取できる身近な成分です。
イソフラボンというと、女性力のアップ、アンチエイジング、豊胸に効果があるイメージが浮かびます。
カプサイシンは、発汗や温熱効果によるダイエット促進が浮かびますね。
二つとも女性向けの効果に焦点をあてて、話題になったり、注目されることが多いのですが、この二つの成分が、育毛に効果あり、という論文が発表されました。
2004年7月の読売新聞の紙上に掲載されたこの論文は、当時、熊本大学の助教授であり、現在は名古屋市立大学の教授を努めている岡嶋教授の研究論文です。
その後も、テレビや雑誌、いろいろな場所で取り上げられています。
論文では、育毛に悩む男女約50人の協力と半年間の研究をまとめた結果、イソフラボンとカプサイシンを同時に摂取すると育毛に効果的である可能性が高いという結論が導きだされています。
皮膚科の治療でも効果があまりあがらなかった男性も、このイソフラボンとカプサイシンを同時に摂取することによって発毛があり、順調な効果があったというのです。
イソフラボンとカプサイシンは、育毛にどのように働きかけ、成功させたのでしょうか。
イソフラボンは、大豆胚芽に含まれる抗酸化物質フラボノイドの一種で、赤ワインでよく知られるポリフェノール類でもあります。
細かく分類すると、ダイゼイン、ゲニステインなどイソフラボンには15種類があります。
大豆の全体からみれば、ごく微量の貴重な成分で、大豆のえぐみの成分がこのイソフラボンだと考えられています。
大豆や葛のほかには、クローバー類にもイソフラボンは含まれていますが、実際問題として私たちは、ほぼ大豆から摂取しているとみてよいでしょう。
特に日本やアジアでは、昔から豆腐や納豆、味噌など豊富な豆を原材料とした食生活をしてきました。
東洋の女性に、更年期障害や乳がんの発生が少ないことから、この差は、西洋の食生活との違いにあるのではないかと研究がすすめられ、大豆に含まれるイソフラボンが、女性ホルモンとよく似た構造と作用をもっていることが確認されました。
1990年代より、イソフラボンの健康への効果や、応用の開発が盛んになり、最近ではすっかり、基礎化粧品や石けんなど、美容や美肌の有効成分として大豆イソフラボンが使われるようになりました。
イソフラボンは、その構造が女性ホルモンのひとつ、エストロゲンとよく似ていて、植物性エストロゲンとも呼ばれます。
イソフラボンの作用も、私たちの体内で生産されるエストロゲンとほとんど同じです。
男性にもこのエストロゲンは存在しており、身体を正常に保つための重要な働きをしています。
たとえば、主な生理作用として、活性酸素を取り除く抗酸化作用、血管拡張効果によって血行をよくし、コレステロールを調整して、血圧上昇や動脈硬化を防ぐ作用、骨の分解再生をコントロールして骨粗鬆症を予防、改善、乳がん、前立腺がんの予防と治療があります。
最近では、記憶を司る脳の海馬という部分に影響をあたえ、痴呆症予防にも効果があるといわれています。
女性にとっては、性ホルモンとして役立つほか、皮膚や粘膜の保護、美肌やアンチエイジング、更年期障害に効果があるといわれています。
加齢とともに減少していくエストロゲンの分泌量を増加・維持することは難しいものです。
イソフラボンは、この不足したエストロゲンを補う形で作用します。
大豆食品以外でも、サプリメントの形で手軽にイソフラボンが取り扱えるようになりました。
成人病予防やアンチエイジングや美容、美肌など、幅広くイソフラボンは効果を発揮しています。
カプサイシンとは、トウガラシの辛みの主成分でアルカロイドの一種です。
同じ辛みでもワサビや山椒、カラシとトウガラシの風味は異なります。
それは、トウガラシのカプサイシンの辛みが味覚ではなく、痛覚によるものだからです。
そのため、口内だけでなく体中の粘膜や皮膚の上でもカプサイシン受容体が分布しています。
もし、皮膚からカプサイシンの刺激を受けると、温熱を感じる知覚神経を刺激し、実際に温度が上がっていないにもかかわらず脳に暑さを感じさせ、カプサイシンの濃度が高ければひりひと激しい灼熱感を引き起こします。
このことを利用して、浴びると皮膚や粘液に耐え難い痛みがおき、涙や咳がとまらない催涙スプレーの主成分としてもカプサイシンは使われています。
食事から摂取されたカプサイシンは、体内に入ると脳に運ばれます。
そこで、副交感神経に作用し、副腎のアドレナリンの分泌を活発にさせ、発汗や強心作用を促します。
また、最近では、カプサイシンが、交感神経を通じて、発熱作用をもつ褐色脂肪細胞を活性化するメカニズムの研究がすすみ、ダイエット効果があるのではないかと熱い注目を集めています。
漢方では、番椒(ばんしょう)呼ばれ、食欲増進、皮膚の血行改善薬としてトウガラシが使われています。
しもやけ、冷え性の治療や入浴剤、筋肉痛・神経痛の塗布薬のみならず、トウガラシ・サリチル酸精という育毛剤もあります。
西洋医学でも、トウガラシのカプサイシンはその強力な痛覚神経の脱感作力により、帯状疱疹後の疼痛治療や難治性の痛みに対する治療薬として使われています。
ほかにも、カプサイシンは、胃や腸を刺激し、食慾増進作用があるため、減塩食の味のアクセントとして高血圧の予防にも役に立ちます。
トウガラシエキスが使われる温感湿布は、実際には発熱しません。
しかし、温感を感じる知覚細胞をカプサイシンが刺激することにより、脳が熱を錯覚し温感を感じるわけですが、カプサイシンの血行改善作用により、皮膚の表面温度も体内体温なみに上昇します。
カプサイシンの血行改善、発汗や高揚を引き起こすアドレナリンの分泌を促進、脂肪細胞をエネルギーに積極的に変える作用は、ダイエットに効果的であるとして、脂肪燃焼のサプリメントや、マッサージクリームなどに商品化されています。
たとえば、AGA(男性型脱毛症)など男性の脱毛あの原因は、遺伝であったり、男性ホルモンのせいだと言われているのをご存知でしょうか。
女性の場合は、冷え性やホルモンバランスの乱れ、ダイエットによる栄養不足が原因だと言われています。
これ以外にも、脱毛、薄毛の男女共通の因子として、ストレスや日常のシャンプー・整髪剤に含まれる界面活性剤、多すぎる皮脂、喫煙や飲酒、睡眠不足などが原因として指摘されています。
これらの脱毛を改善するには、頭皮や毛根を外部からの刺激から守り、ホルモンバランスに正常にし、冷えや喫煙、睡眠不足による頭皮の血行障害や代謝障害を改善し、毛根に十分な栄養を運ぶことになります。
いまあげた点を改善することによって、育毛・発毛を促進させる育毛剤もあります。
イソフラボンは、抗酸化作用、血管拡張作用がありますし、カプサイシンもまた、アドレナリン分泌を促し、知覚神経を刺激することにより、血行を改善する作用があります。
イソフラボンとカプサイシン、この二つはそれだけでも十分育毛に効がありそうですが、もっと細胞レベルで育毛に関わっていることがわかってきました。
直接、育毛・発毛に関わっている、IGF-1(インスリン様成長因子-1)とCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)いう因子に、岡嶋教授の研究報告によればイソフラボンとカプサイシンの摂取量が関与するのです。
IGF-1は、細胞分裂を正常に行わせる細胞増殖に関わりの深い因子です。
成長ホルモンによる刺激の結果、主に肝臓で分泌されるといわれています。
人体のほとんどの細胞に働きかけ、細胞の成長を調節し、加齢に重要な役割を果たしていると考えられています。
ところで、頭髪の毛周期は男性は平均して2~5年、女性は4~6年といわれています。
この差も男性ホルモンの量の差なのでしょうか。
イソフラボンは女性ホルモンと同様の作用があることから、男性にとってただでさえ短い毛根の寿命を延ばしてくれる効果が期待されます。
また、髪が太く健康で長生きするためには、毛根のなかにある毛母細胞が活性化していなければなりません。
IGF-1はこの毛母細胞分裂を促進させ、毛周期における成長期を延期させます。
また頭皮の老化も防ぐので、IGF-1が多いと若々しい頭皮と髪を維持することが可能なのです。
IGF-1(インスリン様成長因子-1)が多いと細胞分裂が盛んになり、毛根の毛母細胞が活性化されるということはつまり、IGF-1を増やせば育毛ができるということです。
そこで、IGF-1の放出を促すのがCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)です。
CGRPは、中枢神経や心臓、血管などの知覚神経に分布している神経伝達物質の一種です。
カプサイシンによる知覚神経への刺激は、神経の末端から、CGRPを放出させます。
CGRPは血管拡張、心拍数減少および心筋収縮力増大など強心作用を起こします。
CGRPの放出は、炎症にも関係し、痛み、熱、腫れなどの症状の元になるプロスタグランジン生産を促進し、皮膚に赤い班模様を引き起こしたりします。
しかし、それ以外にも、骨の細胞の活性化や、過剰な細胞死(アポトーシス)の抑制などを行っている重要な物質です。
イソフラボンは、神経細胞におけるCGRPの量の増減に関与しています。
岡嶋教授のIGF-1育毛理論によれば、イソフラボンとカプサイシンを同時に摂取することにより、次のような仕組みでIGF-1とCGRPに働きかけ、育毛効果があがるそうです。
カプサイシンを摂取すると、その刺激が皮膚の知覚神経を刺激し、CGRPを放出し、活発な新陳代謝、細胞増殖に関わるIGF-1を増やします。
IGF-1が豊富になると、細胞が活性化され、頭皮やそのほかの毛根や毛母細胞の分化が盛んになります。
抜け毛、脱毛していた部位の毛根も刺激され、新たな細胞分裂を起こすため、発毛効果につながります。
しかし、神経伝達物質であるCGRPがカプサイシンによる刺激で、知覚細胞から放出される一方になると、CGRPが不足してしまいます。
これを補うのがイソフラボンです。
イソフラボンが減ったCGRPを補給し、再び、カプサイシンの刺激で、CGRPを放出、IGF-1を増加させて、細胞分裂を促進、活性化させます。
これを繰り返し、IGF-1の量を常に維持することにより、確かな育毛効果が実現します。
毛母細胞の活性化に直接働きかけるので、従来の育毛方法では効果がでなかった方にも効果があがっています。
IGF-1育毛理論で、一日に必要だと考えられているイソフラボンの摂取量は75㎎です。
イソフラボン75㎎は豆腐でいうと3/4丁相当になります。
ほかにイソフラボンを多く含有する大豆食品として豆乳、納豆、黄粉などがあります。
豆乳でイソフラボンを75㎎とるためには約300㏄、納豆ならば1.5パック、黄粉だと大さじ3杯に相当します。
機能食品やイソフラボンのサプリメントの活用もいいでしょう。
注意する点として、特定保健用食品の大豆イソフラボンですが、摂りすぎると、ホルモンのバランスが崩れ、生理の乱れや子宮内膜症のリスクがあることがわかってきました。
さらに、妊婦や第二次性徴を迎える前の子供への多すぎる女性ホルモンは健康被害を招く恐れがあります。
このような事から、食品安全委員会は大豆イソフラボンを含む特定保険用食品の安全性評価において、大豆や大豆食品を含めた大豆イソフラボンの安全な1日摂取量の上限値を1日あたり70~75㎎と設定しました。
IGF-1育毛理論のイソフラボンの摂取量は、この目安ぎりぎりですが、育毛に悩む方は成人していると思われますので、長期的に摂取した場合のリスクとして知っておけば良いかと思います。
IGF-1育毛理論で、イソフラボンを75㎎とともに、一日に必要だと考えられているカプサイシンの摂取量は6㎎、これは一味唐辛子でいうと、小さじ2杯分に相当します。
辛いもの好きな方には、それ程難しくない量かもしれませんが、毎日これだけの量を摂取するのは大変です。
食事で摂取する場合、両方の成分が含まれた食材のレシピ、たとえば麻婆豆腐やトウガラシチャンプルーなど、トウガラシそのものを使い、必要な量が摂れているかどうかわかるのがよいメニューです。
キムチもトウガラシが使われていますが、白菜やほかの材料も多く、効果がないわけではないでしょうが、IGF-1育毛理論の実践に、カプサイシン成分がどれほど含まれているかわからないものは適してるとはいえません。
慣れないトウガラシの大量摂取は、空腹時など、食慾増進どころか、胃壁への刺激が強すぎて潰瘍を生じたり、胃腸の調子を崩すリスクがあるので、要注意です。
育毛効果をあげるには、イソフラボンとカプサイシンを同時に摂取することが必須条件です。
もし、サプリメントの活用を考えているのならば、刺激が強さからも食後のタイミングで飲むのがいいと思います。